FC2ブログ
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
○第二章第四話「旧世界知識」

どうもー。
この世界では、殆どの人間がデータでできている。
でもそれって、もしかしたら「アバター」なんじゃないの?
そうならクローンがあったって疑問にも思わない。
ただ、だとしたら、どうやって「天然物」が生まれるのだろう。

判らないことが多すぎます。








「‥‥で、何か質問があるのでしょう?」

こちらも見ないまま、UV様がいつもの調子で言葉を零します。

今此処には、都合のいいことに私とUV様しか居ません。
というのも、UV様が突然私を呼び出したからだったのですが
いつまで経ってもUV様が用件を話さないので
実はここ10分ほど、ただの空白だったのです。

「確かにありますけど‥‥てっきりUV様からお話があるのかとばっかり」

「私はUVですからね。」

答えになっているようななっていないような!
それは要するに、UVだから私が何か質問したいと思っていることをお見通しということ?!

「では‥‥質問させていただきます。」

「どうぞ。」

UV様は、やっと私の方へと視線と体を向けました。
一見すれば、よく見る白人の見た目をしたUV様ですが
実際にはア.ル.ビ.ノ.なのだといいます。
髪と目に若干の色がある所をみると、完全に色素が無いわけではないようですが。

「全コンプレックスが、出来る前‥‥いや、実際には、出来てから
 このシステムへと切り替わった頃の話を、お聞きしたいのです。」

「ほう?やはり、旧世界人の貴女には興味がありますか?」

「興味‥‥? そうですね、関心という程薄くは無いので興味です。」

「ふむ‥‥」

「とはいえ、私は過去の人間なのであまり未来のことを知ることは赦されません」

「そうですね。」

「だから、差し支えの無い範囲で知りたいのです。
 何故コンプレックスには共通してコンピューター様やUV様がいるのか
 何故全てのコンプレックスは繋がらなかったのか
 何故ここに居る人間たちの9割以上は データ なのか‥‥」

一気に質問しすぎですが、それだけ気になっていたのです。

「コンプレックスは、地上の大崩壊による汚染が原因で
 地球人の第二の居住スペースとなったのはご存知ですね?」

「はい。一部は宇宙へ行ったきりだとも。」

「ええ‥‥宇宙へは一握りの人間しかいけなかったと聞いています。
 技術的なこともありますが、宇宙へ行った人間の大半は富裕層で
 他の一般人のことは切り離そうとした‥‥。
 そこでもまた戦闘が起こり、結局宇宙へ行く道が途中で途絶え
 先に宇宙へ到達した一握りの人間を除いて地上に残り
 その地上に残ったうちの、そのまた一握りだけが此処へ逃げ込むことが出来ました。」

「‥‥‥‥」

よくある話‥‥としか言いようがありません。
人間は、手を取り合えるのはどうしても一握りとなってしまうのです。
どんな事故でも、どんな事件でも
自分が助かりたい一心で、他人を見捨てたりしてしまうのです。

どちらでもない人の方が、多いのかもしれませんが。

「今居る地上人は、その時にコンプレックスへと逃げ込めなかった人間が
 洞窟などで生き延びた、これもまた一握りの人間の末裔だといわれています。
 それ以外にも、今はもう無い小さなコンプレックスが崩壊した後に
 他のコンプレックスへと行くこともできず、地上へと出るしかなかった人間の
 なれの果てとも言われていますね。」

「‥‥なるほど‥‥」

「コンプレックスが繋がらなかった理由ですが‥‥派閥とでも思ってください。」

「ああ‥‥」

それにしては、結社やミュータント能力の名前などは共通しているようなので
コンピューター様同士は繋がって、或いはUV様同士が後で繋がって
呼び名を統一したなどの線が濃厚そうです。
コンピューター様同士なら クラウド もあるでしょうし‥‥た、たぶん。
(コンプレックスの大元が冷戦時代のシェルターで、
 αコンプレックスのコンピューター様の共.産.嫌.い.がそこから来ているとしても
 いろいろな部分は修理したりアップグレードしたりなんだりしたはずでしょうし‥‥)

「或いは、1つのコンプレックスが1つの国だと考えて下されば
 説明せずとも、自然と理解できると思います。」

「そうですね。それならなんとなく判ります。」

「私たちUVとコンピューター様は、先ほどの理由の延長で」

「トップは必要ですからね‥‥」

「はい。」

残る答えは、データ人間に関して。

私が現代に居た頃、バーチャルなんとかなどが実現されようとしていました。
それに、まだ初期段階ではありますが、ロボット技術は大分進んで
 動 物 として黙ってはいられない程度の悪い発展をしようとしていました。

未来予想では、何十年と先には
アバターというものと、仮想現実というものが存在するようになっているとも
言われていた程です。

それらは、どうなったのでしょう?
結局、実現できなかったということなのか、失われたということなのか
或いは‥‥消えてしまったのか、それ以上の発展を遂げてしまったのか‥‥。

「残った人間は僅かで、それも幾つかのコンプレックスに分かれました。」

「はい。」

「人間には、寿命がありますね?」

「はい‥‥」

「そして地上は汚染されていました。」

「‥‥‥‥」

「当時の人間には、子供が産めなくなっていたと言われています。」

「!!」

「産めなく‥‥」

「実際には、産まれなくなっていたという方が正しいかもしれません。」

確かに、もう大分前になりますが
特に男の方の遺伝子が壊れかけていて、このままだと
男が生まれなくなるといわれていた気がします。

そういう意味では、男がトンと少なくなって子供が産まれない
或いは、男が男として機能しなくなってしまったから
女も女としての機能を失ってしまったという可能性は否定できません。

「だから、残された記録や人々の記憶からデータを抽出したのです。」

随分と多くの人のデータが残っていたか、或いは‥‥と言った感じです。
もしも写真からも情報を取ったのなら、中身がテキトーなのも頷けますが。

ですが、それだともう1つ、疑問が生じます。

「‥‥データ人間が、子供を産めるのは‥‥?」

「古い医学書や、大昔の人間の化石などから情報を取ったのでしょうね。」

「嗚呼‥‥」

子供が産まれなくなった種族を模したデータから子供が出来るなんて
あまりにも不自然な話でしたが‥‥
そういうことなら、ありうるのかもしれません。

ただ、それだと‥‥
ここが仮想現実であるという考えは出来ないということになります。
やっぱり、此処が一応の現実‥‥


データ人間たちは産まれてくる時
そのコンプレックスで定められた、クローンファミリーの数だけ同時に造られます。
そして、使っている体以外は培養機の中で同じ時間を生きて成長し
使われている体が吸収したものを同時に吸収していきます。

このクローンは、トラブルシューターになった後
デブリーフィングで上手く生き残ると補充される仕組みとなっています。

トラブルシューターじゃない場合は、特別な依頼があった時に
やはりデブリーフィングで生き残ると補充される仕組みとなっているようです。

なので、B以上のトラブルシューターでない市民たちは
クローンを減らしてしまわないようにリジェネーターを所持しているのだそうです。

因みにこのリジェネーター
細胞を活性化したり再生する働きがある‥‥というか
その助けをして再生力を大幅に助ける装置なので
データ人間でなくとも使えるという、なんとも大助かりな装置だったりします。
ついでにリラックス効果もあるので、ミュータント能力も使い放題です。
(但し、空腹は満たされない!)

え?もう説明した?だったらすみませんねえ!!

話が逸れました。

では、天然物の場合はどうかというと‥‥

1日1回バックアップを取ります。

大抵は寝る時ですが、直接クローン輸送施設へと赴いても構いません。
全身のスキャンと血液検査などを経てクローンの情報が更新されます。
これらも培養機の中に体が残りのクローン分あるかとおもいきや
天然物のクローンはデータ人間と違って成長などに異なりが出るため
最終更新+αの情報を蓄えた状態で構築されて送り出される仕組みです。
このお陰で、天然物もデータ人間と同じように
全く同じクローンを持つことが出来る‥‥と言うことになっています。

「少しは気が治まりましたか?」

「え、ああ‥‥はい。ありがとうございます。」

「スッキリとはして居ないようですね?」

「まあ‥‥」

そうですね。といいかけて、やめます。

「そうでもないですよ?」

「そうですか?」

「はい。ありがとうございます。」

「そうですか、ならいいのですが‥‥」

危うく、UV様にまたもや注意をされるところでした。







※気が向いたら挿絵、後で挿入します。
※フィクションです!フィクションです!くしゃみの効果音ではありません(
関連記事
スポンサーサイト
Secret

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。